郷土料理 高森 田楽の里

大自然の息吹を感じながらおく阿蘇間を味わう。幾百年の伝統と味

奥阿蘇 高森の古き良き昔懐しい味とのふれあい。田楽の里

田楽の里で、雑木林に囲まれた閑静なかやぶき民家。歴史の流れに堪えて、はぐくまれ愛され伝えられた高森田楽。広い庭園にこだまする野鳥のさえずりを聞きながら、心なごむくつろぎの休日、いこいのひととき。友人との語らいにご家族とのお食事に、田楽の里をご利用下さい。

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伝統とこだわりの味

地元特産のいもを主にやまめ、山菜を織り混ぜながら、独特の山椒味噌、ゆず味噌で味付けし、昔ながらの囲炉裏を囲んで炭火で焼く素朴な郷土料理です。らくだ山公園の入り口にあり、雑木林に囲まれた茅葺屋根の築200年以上の建物が懐かしさを醸し出し、炭火の煙と味噌の甘い香りが漂います。隣接の1階お土産処「けやき屋」、2階ギャラリー「かざぐるま」のある建物は、明治時代の家屋を移築、力士小結二代目「佐田の山」の生家だったそう。

ごあいさつ

”田楽”は古い料理で、農家の五穀豊穣を祈願しての田楽舞いという踊りに由来します。

高森町では、およそ250年前に諸国行脚に出た当地の村人が、京都や出雲で豆腐の田楽を食べて帰り、それをこの地元特産の里芋に応用したのが始まりと言われています。それからは、各部落の寺院仏閣を中心に、成道会の日に段家門徒がお寺のお堂で、いも田楽を食べるようになり、その後は農家の囲炉裏端の食物として、あるいは作物の収穫が畑地でのねぎらいの料理として伝えられ、田楽の為の「つるの子いも」作りや自慢の味噌造りが競われました。

ご提供させていただく「いも」は、地元の里芋を使用しています。特に10月半ばから数ヵ月間は、高森の特産である、つるの子芋を使用しています。形が鶴の首に似ているので、鶴の子芋ともいいます。この芋は、火山灰土壌のやせた土地にしかできません。栄養が多すぎると、ただのサトイモになってしまいます。近年、生産農家の減少等により、つるの子芋は希少なものとなっています。

今日、観光用に、ヤマメ、こんにゃく、豆腐、沢ガニなどが加えられバラエティーになり、現在の田楽料理に定着しておりますが、奥阿蘇の雄大な自然、素朴な人情、先人達が、残した生活の知恵、これらを含めてじっくりと味わっていただくのが、高森田楽の全てであると存じます。

店主